特集コラム

Column 9 お持ち帰りグルメ

お持ち帰りグルメ
2012/09/25

お店の風景も味のうち 女性一人で切り盛りするパン屋「fig(フィグ)」

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白を基調にした手作り感あふれる店内の調理場で、女性が黙々とパン生地をこねている。たった一人で一日に20種類以上ものパンを作りながら、接客もこなす。

まとめ買いする人もいれば、おやつに1、2個買っていく人もいる。ほとんどが顔見知りの客たちは彼女と会話のキャッチボールをしながらパンを選ぶ。

メリルストリープ主演の「恋するベーカリー」や原田知世の「しあわせのパン」など、パンは幸せの象徴としてたびたび映画に登場するが、この店では映画の一こまのような、楽しげな風景が実際に繰り広げられている。

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吉祥寺駅から井の頭通りを三鷹方面に15分ほど歩いた一画に、大上志津さんが店を開いたのは2010年8月のこと。フルタイムで仕事をしていた時、お稽古として始めたパン作りから始まり、土日に知り合いのパン作りを手伝っているうちにのめりこんで、いつの間にか本業になっていた。

「とにかく私が食いしん坊なので、自分が食べたいものを作りたいと思っています」というだけあって、どのパンも他にはない大上さんならではの物語を感じさせる。

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中でも、人気なのがクリームパン。食パンを小さくしたようなキューブ形の中に、もったりとしたカスタードクリームが入っている。

他にも、紫芋のあん、栗あんなど季節ごとの素材を生かしたパンもあれば、イタリアで食べた美味しいパンを再現してみたり・・。どのパンも小ぶりなのは、「いろんな味を少しずつ楽しんで欲しいから」。朝のしこみから夜寝るまで、1日15時間はパンと向き合っている。

近所の人に支えられて

パン生地は機械でこねたものも、最後はすべて手でこねなおす。 大変でしょ? と聞くと、「パン生地をこねている時ってすごくいやされるんです。一人でやっているので、最初から全部手でこねるというわけにはいきませんが、どんなに忙しくても、手でこねる部分は大事にしています」。

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大上さんのひたむきさはパンを通してお客さんにも伝わるのか、かなりの応援団がいるようだ。あるパン好きの常連客はフランス旅行で買ったパンを持参して、「こういうパンを作って」とリクエストをくれたり、近所のスペインバル「Bocca(ボッカ)」とコラボをすることもあり、取材に行った時にはBoccaのパテが入ったパンが焼き上がっていた。

「本当にいいお客様に恵まれているので、ここまでやってこられたと感謝しています。期待に応えなくては、といういい意味でのプレッシャーにもなっています」

ちなみに、「fig」とはいちじくの意味。大上さんのお母さんが実家で採れるいちじくでジャムを作っていたことからつけた名前とか。さきほど焼き上がったばかりのいちじく入りのパンは、確かに幸せの味がした。

■ fig (フィグ)
http://pain-aux-fig.blogspot.com/
住所:東京都武蔵野市吉祥寺本町3-21-10-103
営業時間:11:00-19:00
定休日:月・水
電話: 0422-27-7032 

文・取材 / 吉マムかよ
ノーブルウェブ

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