特集コラム

Column 3 吉祥寺の飲み屋

吉祥寺の飲み屋
2010/12/27

AOTETSU(アオテツ)

自分だけの「行きつけ」が始まるバー

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扉が開くと、そこには小さな音でBGMが流れるほの暗い空間が広がっていた。吉祥寺駅南口から1分ほど歩いたところに、あのにぎやかな街にこんな場所があったのか、と思わせてくれるバー「AOTETSU」はある。

そんな都会のエアポケットのような「AOTETSU」のオーナー粟生(あおう)さんはサラリーマン時代、二日に一回はバーに行くほどのバー好きだった。たくさんの人と出会い、時には心癒された空間。次は自分がその空間を誰かに提供する番だと思い、勤めていた会社を辞め、バーテンダーとしての修行を積んで2006年8月に自らの店をオープンした。

「たくさんの人にバーで過ごす楽しさを知ってもらいたいから、初めての方でも入りやすい店にしたかった」という言葉通り、ここには、どんな人でもくつろげるようにという優しさが息づいている。

「何を頼んでいいのか分からない」という人もご安心を

初めてバーに行ったとき、最初に不安になるのがオーダーの仕方ではないだろうか。「AOTETSU」での注文はとても簡単で、普段居酒屋などでよく飲むお酒を伝えて、後は粟生さんに任せるだけでOK。
例えば「青リンゴサワー!」と伝えると、レシピに少し工夫を加えた美しいジントニックが目の前に現れたりする。カクテルやウイスキーの名前を知っている必要はないのだ。

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もちろん好きなお酒を直接注文することもできる。「せっかくのバーだから、いつもと違うものが飲みたい」のなら、オリジナルカクテル「ミミ」と「葉月」がおすすめ。

「ミミ」はグァバリキュールとジンを、「葉月」はスターフルーツリキュールとジンを使った爽やかなフルーツカクテルで、甘すぎずキリッと切れ味のよい口当たりは女性はもちろん、男性にも人気が高い(ちなみにこの可愛らしい名前のカクテル、粟生さんがよく行く猫カフェの猫たちから名前をいただいたのだそう)。

7mもあるカウンターの秘密

店内に一歩足を踏み入れて、まず驚かされるのが7mもあるカウンターだろう。カウンター10席のみでテーブル席がないのは、お客様一人ひとりをしっかりと見て絶妙なタイミングのサービスを提供するためなのだ。店の入り口となる小さなエレベーターも最初は緊張するが、通っているうちにまるで自分だけが知っている秘密の通路のようでワクワクさせてくれる。

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さらに料金も明朗でお手頃なのがうれしい。多くのバーで発生するチャージがない上に、季節の果物などを使ったチャーム(居酒屋でいうお通しのようなもの)を無料で出してくれる。これなら、思わず会社帰りに一人でふらっと寄ってしまいそうだ。

「全く違う職業のお客様がこの店で出会って、おいしい店の情報交換をしたりと、新しいつながりが生まれると嬉しいですね」と語る粟生さん。吉祥寺で「行きつけ」を見つけたいなら、このバーから始めてみてはいかがだろうか。

AOTETSU(アオテツ)
http://www.aotetsu.net/
住所:東京都武蔵野市吉祥寺南町1丁目5−11 丸善ビル3F
電話:0422-48-5766
営業時間:19:00-翌3:00
定休日:水曜日

文・取材 / 赤井恒平

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