特集コラム

Column 4 吉祥寺のカフェ

吉祥寺のカフェ
2011/02/07

CFFEE HALL くぐつ草

30年間変わらないコーヒーホール。

「私が学生のときと、全く変わってないんですね」
ある日訪れた中年の男性がふと、何かを懐かしむようにそんなことを口にする。実は学生時代に一念発起して入った喫茶店が、ここ「くぐつ草」。久しぶりに近くを通りかかったので寄ってみると、そこには当時のままの風景と想い出が残っていた。

いろいろなものが新しなっていく吉祥寺で、30年以上変わらず店を構えている老舗だからこそ生まれる光景だ。
「くぐつ草」は、昭和54年に370年続く江戸糸あやつり人形の「結城座」という劇団によって誕生した。オープン以来、内装は当時のままほとんど変えていない。それは「来てくれたお客様の想い出をずっとそのまま残しておきたい」という想いがあるからなのだろう。
吉祥寺地下にある洞窟のような喫茶店には、たくさんの人の時間が大事にしまってあるのだ。

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2年間眠っているコーヒー豆。

空間だけではなく、一杯のコーヒーにもたくさんの時間が詰まっている。
口にした時の角のない柔らかな苦み、深い焙煎が生み出す香りは一度飲んだら忘れられない。その味わいを生み出しているのは、2年間自然乾燥で熟成させたオールドビーンズ。コーヒー豆をしっかりと寝かせることで、深煎りにしても苦味の中にまろやかさが残るのだそう。

ブレンドコーヒー(630円)は濃いめのストロングか、軽い口当たりのソフトが選べる。
コーヒー好きならぜひ、贅沢に3杯分の豆を使ったスペシャルデミタスで、その奥深さを味わってみてほしい。

カレーは24時間じっくりと。

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もう一つの看板メニュー「くぐつ草カレー」(1,070円)にも、コーヒーに負けないくらいのこだわりがある。

まずはタマネギを半日かけてじっくり炒め甘みを出し、その後10種類のスパイスと共に1日かけて煮込む。
その甘さと辛さの絶妙なバランスは、創業以来多くのファンを作り続けている。

カレーの後に、スパイシーさに負けない熱いコーヒーを味わう。これが常連客の至福の時なのだ。

CFFEE HALL くぐつ草
http://www.youkiza.jp/kugutsusou/
住所:東京都武蔵野市吉祥寺本町1-7-7 島田ビルB1F
電話:0422-21-8473
営業時間:10:00-22:00
定休日:年中無休

文・取材 / 赤井恒平

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